外資系企業への転職で、多くの人が不安や負担に感じるのが英語面接ではないでしょうか。
英語でうまく話せるか、自分の経歴や考えをきちんと伝えられるか、不安になるのはごく自然なことだと思います。
ただ、長年にわたって外資系企業の中途採用に関わってきた立場から見ると、英語面接で本当に重要なのは「どれだけ話せるか」よりも「どれだけ正確に聞けているか」だと感じる場面が非常に多くあります。
実際、英語が完璧でなくても通過する人は多くいますし、逆に英語でそれなりに話せているのに評価が伸びない人もいます。
その差がどこにあるのか。この記事では、英語面接で見落とされがちな「聞く力」の重要性について、採用担当の視点から詳しく解説していきます。
「話せたつもり」でも落ちる!英語面接で起きがちなギャップ
まず前提として、この記事は英語に自信があり、英語面接に特に不安を感じていない人向けの記事ではありません。
応募ポジションに求められる経験やスキルは十分にあるものの、英語があまり得意ではなく、英語面接に不安を感じている人を想定しています。
僕自身、外資系企業の採用担当として、また外資系企業向けのエージェントとして、面接後に候補者から実際の感想を聞く機会が数多くありました。
その中でよく聞くのが、
- 「思ったより話せた気がします」
- 「言いたいことは一通り伝えられました」
という前向きな感想です。
それにもかかわらず、結果として不合格になってしまうケースは決して少なくありません。
なぜこのようなギャップが生まれるのでしょうか。
実は多い「質問を聞き間違えている」ケース
理由の一つが、面接官の質問を正確に理解できていないまま回答してしまっているケースです。
本人は質問に答えているつもりでも、実際には面接官が聞きたかったポイントとズレた回答になってしまっている。いわゆるミスコミュニケーションですね。
これを日本語の面接に置き換えて考えると、イメージしやすいと思います。
質問と噛み合わない回答が返ってきたら、「あれ?」と違和感を持ちますよね。
英語面接の場合、本人が聞き間違えたこと自体に気づいていないケースが多く、それがさらに問題を大きくします。
面接官側から見ると、
- 人柄は悪くなさそう
- 経験もそれなりにありそう
- でもコミュニケーションが成立していない
という評価になってしまうのです。
外資系企業の転職面接でよく聞かれる質問については、こちらの記事で解説しています。
外資系面接でよく聞かれる質問と答え方|中途採用で評価される準備ポイント
「英語が不安」だからこそ話しすぎてしまう落とし穴
もう一つよく見かけるのが、英語に自信がないことをカバーしようとして、必要以上に話してしまうケースです。
質問の意図が曖昧なまま、とにかく沈黙を避けようとして話し続けてしまう。
結果として、要点がぼやけ、何を伝えたいのか分からない印象を与えてしまいます。
これも日本語の面接に置き換えれば分かりやすいですよね。
要点を絞らず、前置きや補足が延々と続く回答が高く評価されないのと同じです。
英語面接では特に、「短く・的確に」答える姿勢が重要になります。
聞き取れないときは「聞き返す」ことが正解
ここで強調しておきたいのが、聞き取れなかった場合は、必ず聞き返していいという点です。
ビジネス英語レベルが必須のポジションでない限り、「英語が話せれば尚可」といった条件のポジションでは、英語の流暢さ自体はそれほど重視されていません。
面接を担当する外国人も、多くの日本人が英語を母語としていないことは理解しています。
- 発音が日本語訛りでも問題ない
- 文法が多少崩れていても問題ない
見られているのは、仕事上必要なコミュニケーションが成立するかどうかです。
質問が曖昧なまま答えるよりも、
「確認してから、要点を押さえて答える」方が、よほど評価は高くなります。
業務で実際に必要な英語力はJob Descriptionからよみとくことができます。詳しくはこちらの記事をどうぞ。
英語が苦手でも大丈夫!外資転職で本当に使われる「英語負荷レベル」の見抜き方
外資系英語面接のリスニングが難しい理由
外資系企業の英語面接が難しく感じられる理由は、単に英語だからではありません。
多国籍環境特有の要素がリスニングの難易度を上げています。
外資系企業では、さまざまな国籍の社員が働いています。
当然、面接官の英語にも国ごとの訛りがあります。
- アメリカ英語
- イギリス英語
- インド英語
- フランス訛りの英語 など
対面であれば表情やジェスチャーで補える部分もありますが、
オンライン面接では音質の影響もあり、さらにハードルが上がります。
この点は、英語力以前に慣れの問題でもあります。
英語面接対策で最優先すべきは「英語に慣れること」
英語面接対策というと、「どう話すか」に意識が向きがちです。ですが、英語を聞き取れなければ、適切な返答はできません。
そのため、英語に不安がある人ほど、
- 英語ニュースを聞く
- 海外ドラマやYouTubeを英語で見る
- 字幕ありでもいいので英語音声に触れる
といった形で、英語への接触頻度を増やすことが重要です。
いきなり完璧に理解する必要はありません。
「英語の音に慣れる」だけでも、面接時の心理的ハードルは大きく下がります。
英語面接で聞き取れなかったときの聞き返しフレーズ集【実例】
ここでは、実際の英語面接で使える「聞き返し表現」をいくつか紹介します。
聞き取れなかった場合は、シンプルに聞き返すのが正解
- Could you repeat the question, please?
- Sorry, I didn’t quite catch that. Could you say it again?
言い換えをお願いする
- Could you rephrase the question, please?
- Could you explain that in a different way?
聞き取れなかった質問の一部だけ確認したいとき
- Just to make sure I understood correctly, are you asking about 〇〇?
- If I understand correctly, you’re asking about my experience with 〇〇, right?
オンライン面接で音声が聞きづらい場合
- Sorry, the sound was a bit unclear. Could you repeat that?
- I think there was a slight audio issue. Could you say that again?
これらはどれも、失礼な表現ではありません。
むしろ、正確に理解しようとする姿勢として好意的に受け取られることがほとんどです。
まとめ:英語面接は「正確に聞くこと」から始まる
英語面接というと、「うまく話さなければ」と構えてしまいがちです。
ですが実際には、
- 質問を正確に理解する
- 要点を絞って答える
- 分からないときは確認する
この基本ができているかどうかが、評価を大きく左右します。
英語が完璧である必要はありません。
聞く力を意識するだけで、英語面接の難易度は確実に下がります。
英語面接のリスニング・聞き返しに関するよくある質問(FAQ)
Q1. 英語面接で何度も聞き返すと評価は下がりますか?
基本的には、聞き返したこと自体がマイナス評価になることはほとんどありません。
質問を曖昧なまま理解したふりをして答え、見当違いの回答をする方が、評価としては明確にマイナスになります。
外資系企業の面接では、正確に理解しようとする姿勢そのものが評価対象です。
Q2. 英語が聞き取れないのは英語力不足だからでしょうか?
必ずしもそうではありません。
外資系企業の面接では、多国籍な面接官による訛りのある英語や、オンライン特有の音声環境が影響します。
英語力以前に「慣れ」の問題で聞き取りにくくなっているケースも非常に多いです。
Q3. 英語が苦手でも外資系企業の英語面接は通過できますか?
ポジション次第ですが、英語が「必須条件」でない場合は十分可能です。
流暢さよりも、
- 質問を理解できているか
- 要点を整理して答えられるか
- 仕事上の意思疎通ができそうか
といった点が重視されます。
英語が得意でなくても転職できる外資系企業のポジションは多くあります。詳しくはこちらの記事をどうぞ。
英語ができないと外資系に転職できないの?実はチャンスがある理由とは
Q4. 英語面接では長く話した方が評価されますか?
いいえ。
英語面接では、日本語面接以上に「簡潔さ」が重要です。
特に英語に不安がある場合、話しすぎることで要点がぼやけ、評価を落とすケースがよくあります。
Q5. 英語面接前に最低限やっておくべきリスニング対策は?
特別な教材がなくても、
英語ニュースやYouTube、海外ドラマなどで、英語の音に触れる時間を増やすだけでも十分効果があります。
「完璧に理解する」より、「英語のスピードやリズムに慣れる」ことを意識してください。
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