外資系企業へ転職したい、でも英語力が不安という人は多いと思います。
「外資系=英語が必須」というイメージを持っている人は多いですが、実際の採用現場では少し事情が違います。
実は外資系企業の採用で本当に重視されるのは、英語力よりも専門性(専門分野での経験と実績)です。
私はこれまで外資系企業の中途採用担当として、多くの転職候補者を見てきました。
その経験から言えるのは、外資系企業の採用では
- 英語が流暢でも専門性が弱い人
- 英語は完璧ではないが専門性が高い人
この2人を比較した場合、後者が採用されるケースが非常に多いということです。
この記事では、
- 外資系企業の採用で専門性が重視される理由
- 英語力と専門性の優先順位
- 外資系転職を目指す人が今やるべきこと
について、採用担当の視点から解説します。
外資系企業はスペシャリスト採用が基本
外資系企業はスペシャリストの集まりです。
企業の中には多くの専門人材が存在し、それぞれが自分の専門分野で仕事をしています。
例えば次のような職種があります。
- 営業のスペシャリスト
- 人事のスペシャリスト
- マーケティングのスペシャリスト
- 財務・経理のスペシャリスト
それぞれ専門領域は違いますが、共通しているのは
自分の分野で結果を出してきた人材であることです。
専門性というのは単に経験年数のことではありません。
例えば営業であれば
- 特定の業界に特化した営業経験
- 特定の製品領域での営業経験
- ダイレクトセールスやチャネル営業など特定の営業手法
こうした領域特化型の経験が専門性になります。
人事であれば
- 採用
- 人材開発
- HRBP
- 組織開発
など、人事全般のゼネラリストではなく特定領域に強みを持つ人材が求められることが多いです。
これはよく言われる
日系企業=ゼネラリスト育成
外資系企業=スペシャリスト採用
という違いにもつながっています。
日系企業ではジョブローテーションを通じて幅広い経験を積ませるケースが多いですが、
外資系企業の中途採用は基本的に「このポジションの専門人材を採用する」という考え方です。
採用担当は英語力と専門性のどちらを重視するのか?
ではなぜ外資系企業では英語力より専門性が重視されるのでしょうか。
理由はシンプルで、
企業は英語を話せる人ではなく、仕事ができる人を採用したいからです。
例えば次のような求人があるとします。
募集要項
- 製造業向けソフトウェアのダイレクトセールス経験:5年以上
- 必要な英語力:ビジネス会話レベル
理想はもちろん両方の条件を満たす候補者です。
しかし実際の採用現場では、両方を満たす人材はそれほど多くありません。
このような場合、採用担当者やHiring Managerが重視するのは
専門性(この例では製造業向けソフトウェア営業経験)です。
つまり
- 専門性が高い
- 英語は完璧ではない
という候補者は、十分採用対象になります。
一方で
- 英語は流暢
- しかし専門分野の経験が弱い
という候補者は採用されにくい傾向があります。
企業にとって重要なのは、ポジションで成果を出せる人材だからです。
外資系企業で評価される人材については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
外資系に転職するには?|即戦力として高く評価される3つの特徴
英語力は妥協されても専門性は妥協されない理由
採用の現場ではよく次のようなことが起きます。
英語力は多少不足していても採用されるが、
専門性が不足している場合は採用されない。
つまり、英語力は妥協されても専門性は妥協されない
ということです。
もちろん募集要項に「ビジネス英語」と書かれている場合、英語がまったく話せない状態では採用されません。
しかし実際には
- 流暢ではない
- 会話は少し詰まる
- 文法が多少不自然
この程度の英語力でも採用されるケースは多くあります。
特に日本法人の場合、社内コミュニケーションの多くは日本語で行われることも多いためです。
さらに最近では
- 翻訳ツール
- AIツール
- 自動翻訳
などの技術も発達しており、英語力の不足を補う手段は増えています。
しかし、専門分野での経験や実績はツールでは補えません。
だからこそ、企業は専門性を最も重視するのです。
外資系企業で実際に必要な英語力に関して詳しく知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。
英語が苦手でも大丈夫!外資転職で本当に使われる「英語負荷レベル」の見抜き方
外資系転職を目指すなら専門分野を作ることが重要
外資系企業へ転職したいと思ったら、まず考えてほしいことがあります。
それは、自分の専門性は何か?ということです。
- この分野なら自信がある
- この業界なら詳しい
- この業務なら成果を出してきた
そう言えるものがあるなら、外資系転職は十分可能です。
逆に、今は専門性と呼べるものがない場合でも心配する必要はありません。
一つの分野で仕事を続けることで、自然と専門性は身についてきます。
一般的に外資系企業のジュニアポジションでは、
経験3年以上を求める求人が多くあります。
同じ分野の仕事を3年以上続けるだけでも、
外資系転職の可能性は大きく高まります。
英語が得意でなくても外資系で活躍する人は多い
実際の外資系企業には、英語が流暢ではないが専門性が高い社員
が多く在籍しています。
私自身も採用担当として、そうした人たちと多く仕事をしてきました。
例えば
- ITエンジニア
- セールス
- マーケティング
- 財務
- 人事
などの職種では、英語よりも業界知識や実務経験
が評価されることも多くあります。
もちろん英語力が高いことは大きな武器になります。
ただ、外資系転職を考えるとき、多くの人が「まず英語力を伸ばさないと転職できない」と考えてしまいがちです。
しかし実際には、英語力だけでは転職できません。
外資系企業が求めているのは、専門性+実績を持つ人材だからです。
まとめ|外資系転職で最も重要なのは専門性
外資系転職というと英語力に意識が向きがちですが、採用の現場で最も重視されるのは専門性です。
ポイントを整理すると次の通りです。
- 外資系企業はスペシャリスト組織
- 中途採用は専門人材採用が基本
- 英語力より専門性が優先されることが多い
- 英語はツールで補えるが専門性は補えない
- 同じ分野で3年以上の経験があると転職しやすい
もし外資系転職を目指しているなら、英語だけを勉強するのではなく、
自分の専門分野を磨くことを、意識してみてください。
それが外資系転職への最も確実な近道になります。
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