「外資系=英語が必須」というイメージはよくありますが、
実際にどの程度の英語力が求められるのかは、意外と知られていません。
出世を狙うなら、実際どれくらいの英語力が必要なのか?
この問いに明確に答えられる人はそう多くありません。
僕自身、外資系企業で複数回の転職を経験し、
現場のメンバー採用からマネジャー・ディレクタークラスの選考まで幅広く関わってきました。
その経験から見えてきたのは、
「求められる英語力」はポジションや役割ごとにまったく違うという現実です。
本記事では、外資でキャリアアップを目指す方が最も気になる、
出世するために本当に必要な英語力 を現場目線でわかりやすく解説します。
今の英語力で通用するのか不安な方、さらに上を目指したい方にとって、きっとリアルな指標になるはずです。
マネジメント以外のポジションで英語がどの程度必要かについては、こちらの記事をご覧ください。
外資系企業の一般社員と役職者では、必要な英語力が違う
外資系企業でも、一般社員とマネジャー・ディレクタークラスでは、期待される業務内容が違うため、求められる英語力も大きく異なります。
特にディレクター以上の役職では、求められる視座や責任の範囲も変わってきます。
外資系の上層部は「本社との連携」が必須
日系企業でも、マネジメント層は戦略を立案し、チームで実行・結果を出す役割を担っていますよね。
外資もそこは同じですが、外資系ならではの大きな違いは:
「グローバル本社の戦略を理解し、日本に落とし込む力」が求められること
たとえば、本社で決めた事業戦略や収益目標を受け、
各国オフィスはそれを自国に最適化して展開していきます。
日本オフィスの役職者は、まず本社の方向性を正しく理解し、
自組織の年間目標・中長期計画に落とし込み、それを実行するためのリソース確保(人材・予算)も必要になります。

本社に「納得させる力」が問われる
予算や人材のリクエストを通すためには:
• 戦略と市場背景を踏まえた上で
• 数字やデータに基づいて
• 「なぜこのリソースが必要か」を明確に伝える
といったプレゼン力が必要です。
当然、このやりとりは英語で行われます。
しかも単に英語で話せるだけでなく、ロジカルかつ誤解のない表現が求められます。
この伝えきる英語力がないと、結果的に必要なリソースが確保できず、
チームの目標未達→自分の評価が下がるという流れになるのは珍しくありません。
本社とのコミュニケーションの質は、人材採用戦略にも大きく影響します。詳しくはこちら↓の記事をご覧ください。

外資では「目標=絶対達成すべきもの」
外資系企業では、「目標は努力目標」ではなく「達成が前提」です。
うまくいかなかった理由を「うまく伝えられなかった」「本社に理解されなかった」としても、
それは自分の責任として評価されてしまいます。
上司に必要なリソースを納得してもらい、きちんと確保すること。
この一連のプロセスで英語が使えないと、社内での出世やキャリアアップには限界が出てきます。

英語力が足りないと、こうなることも…
実際に僕もこれまで、英語力が足りなかったために:
• 本社や上司との意思疎通がうまくいかず
• プロジェクトが停滞し
• 部門の業績が下がり
• 最終的に降格、退職へとつながった…
そんなケースをいくつも見てきました。
本社やアジア統括の外国人上司と重要な話がかみ合わない状態が続くと、組織運営にも支障が出ます。
特に問題が起きた時に、その背景を英語でしっかり説明できないのは致命的です。
転職前にJob Descriptionから実際に求められる「英語力」や「英語面接」の有無を読み取るポイントを詳しく知りたい方は、こちら↓の記事を参考にしてください。

高い英語力=ネイティブレベルではない
ここで言う「高い英語力」は、ネイティブのように話すことではありません。
日本人特有の英語でも構わないので、
• 戦略や数字の話を正確に伝え
• 誤解なく意思疎通ができる
• 必要な支援を引き出せる
という実務レベルの英語力が重要です。
日本人で英語×専門性を両立できる人はまだ少ない
外資系企業では今、英語力と高い専門性を兼ね備えた人材が本当に不足しています。
そしてこの不足こそが、実は大きなチャンスでもあります。
英語力に加えて実務力を発揮できる人は、昇進・高年収・裁量アップといったキャリア機会が一気に広がる。
これが、外資系で働く現実です。
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