外資系企業の転職では、LinkedInは世界的に使われているスタンダードなツールです。私自身も2008年からLinkedInを使って採用活動を行い、自分の転職にも活用してきました。
日本ではまだ一般的とは言えませんが、外資系企業やグローバル企業ではLinkedInを活用した採用が当たり前。
一度アカウントを作ってプロフィールを英語でしっかり作り込めば、待っているだけでも企業から直接スカウトが届きます。
この記事では、採用担当の視点からLinkedInの活用法をわかりやすく解説します。
LinkedInとは?日本の転職サイトとの違い
LinkedInは世界最大級のビジネス特化型SNSです。
世界中の企業やプロフェッショナルが利用しており、採用・転職・人脈作り・情報交換のためのネットワークとして広く活用されています。
日本ではまだ一般的とは言えないですが、外資系企業やグローバル企業の採用活動ではLinkedInが完全に主流です。
外資系企業の働き方や考え方について詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。
日本の転職サイトと決定的に違う点
日本の転職サイトは、基本的には「企業が出している求人に応募する」スタイルが中心です。
もちろんスカウト機能もありますが、あくまで求人への応募が主な流れになっています。
一方で、LinkedInは「プロフィールを公開しておくことで、企業やリクルーターから直接声がかかる」ことが前提のプラットフォームです。
自分の職務経歴やスキルをしっかり公開しておけば、積極的に自分から動かなくても、企業の採用担当やヘッドハンターが日常的にプロフィールを検索して候補者を探しています。
つまり、待っているだけでも自然にスカウトが届く環境が整っているのがLinkedInの特徴です。
LinkedInの使い方【アカウント作成〜プロフィール作成】
まずはアカウントを作る
LinkedInのアカウント作成は無料。
名前、メールアドレス、簡単な職歴を入力するだけですぐに始められます。
プロフィールは必ず英語で
ここは非常に重要です。
外資系企業のリクルーターやヘッドハンターは、基本的に英語で検索しています。
日本語だけのプロフィールだと、検索結果に表示されない、もしくはスルーされることが圧倒的に多いのが現実です。
実際、私自身も採用担当として数えきれないほど検索してきましたが、検索キーワードは英語の割合が圧倒的に高いです。
プロフィールは英語で作るべきですが、英語ができなくても外資系で働けるか不安な方はこちらもどうぞ。
プロフィール作成のポイント
- 会社名(必須)
- 職務内容は詳細に。特に成果・役割・実績を数字で示すと効果的
- スキル、資格、自己紹介欄も充実させる
- 「Open to Work」設定(求職中アピール)も活用可能
採用担当がLinkedInを使う理由【採用側の視点】
会社名が見える=最強の検索ツール
採用担当から見て、LinkedInが優れている最大の理由は「会社名がプロフィール上に表示される」という点。
日本の転職サイトは基本的に匿名。
「大手メーカー」「外資IT企業」といった曖昧な表記が多く、どんな仕事をしている人か深く読み解くのが難しい。
一方、LinkedInでは実名+所属企業名が明確に表示される。
これが採用側にとっては圧倒的なメリット。
- どの業界で働いているのか
- どんな製品・サービスを扱っているのか
- どんな競合他社の経験があるのか
→ これらが一瞬でわかる。
特に競合企業から人材を直接引き抜きたいときには、LinkedInは最強のツールです。
まさにターゲット企業の社員一覧が検索できる状態なので、スカウトの精度が非常に高い。
求人サイトには出ないポジションがLinkedIn上にある
- エグゼクティブポジション
- シニアレベルの非公開ポジション
- 採用計画段階の未公開ポジション
こういった求人は、LinkedIn経由の直接スカウトやネットワークの中だけで動いていることが珍しくありません。
私がLinkedInを使って実感したこと【体験談】
2008年、日本ではまだ知られていなかった
私は2008年からLinkedInを使い始めました。
当時は日本国内での利用者は本当に少なく、主に外資系企業の採用担当や外資系エージェントのみが使っていた時代。
にもかかわらず、当時から採用ツールとして十分に機能していました。
自分の転職にも圧倒的に役立った
アカウントを作って、職務経歴をきちんと英語で更新しておくだけで、InMail(スカウトメッセージ)が自然に届くようになります。
私の場合、転職を真剣に考えていないタイミングでも、外資系企業のインハウスリクルーターやヘッドハンターから「こういうポジションがあるけど興味はありますか?」というメッセージが定期的に届いていました。
中には、自分では全く知らなかった企業の求人や、一般の転職サイトには出ていないエグゼクティブポジションのオファーが含まれていることも多く、情報収集のツールとしても非常に優秀です。
実際、履歴書や職務経歴書を一から作り直すこともなく、スカウト経由で面談が始まり、そのまま選考が進んだケースもあります。
しかも、いきなり本格的な選考が始まるわけではなく、最初は「カジュアル面談」という形が一般的。
→ 採用担当から「まずは情報交換しませんか?」というスタンスで進むので、変に気負う必要は全くありません。
→ 転職活動にかかる労力が、従来の方法と比べて圧倒的に少なかったのが本音です。
スカウトメールの見極め方を知りたい方はこちらの記事も参考になります。
エグゼクティブ求人やレア案件が豊富
私がエージェントや採用担当として見てきた中でも、LinkedIn経由でのヘッドハンティングは、普通の転職サイトでは絶対に出てこない案件ばかり。
外資系企業のハイクラス採用は、もはやLinkedIn抜きには成立しないと言っても過言ではありません。
外資転職を目指すならLinkedInアカウントは必須
アカウントは資産になる
しっかり作り込んだアカウントは、それ自体があなたのビジネス上の資産。
たとえ転職を考えていない時でも、市場価値の確認や情報収集の場として機能します。
放置していてもスカウトは来るし、必要な時だけ動けばいい。
採用担当はあなたのプロフィールを日々検索している
特に外資系企業のインハウスリクルーターは、LinkedIn検索が完全に日常業務の一部です。
日本の転職サイトだけに頼るのは、明らかに機会損失。
【まとめ】
- 外資転職を目指すならLinkedInは必須
- 一度作れば、転職しない期間も資産として活用できる
- プロフィールは必ず英語で!
- 採用担当は「会社名」で検索している。競合企業からの直接オファーが来る可能性も高い
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