転職活動において、転職理由をどう伝えるかは多くの人が悩むポイントだと思います。
本音では
- 給与を上げたい
- 上司や評価制度に不満がある
と感じていても、そのまま伝えるのはマイナスになりそう。
そこで「キャリアアップのため」と言えば、前向きで無難なのでは?と考える人も多いのではないでしょうか。
実際、採用の現場では「キャリアアップしたいから転職したい」と答える候補者は一定数います。
しかし、採用する側の視点では、この理由は必ずしも高く評価されません。
この記事では、採用担当としての実務経験をもとに、
なぜ「キャリアアップのため」という転職理由がおすすめできないのかを、中途採用の評価基準から解説します。
中途採用では「即戦力」であることが前提になる
新卒採用と中途採用では、企業が候補者に求める期待値が大きく異なります。
新卒採用は、時間をかけて育てることが前提です。
一方、中途採用では「入社後すぐに一定の成果を出してくれること」が期待されます。
つまり企業が見ているのは、
「この人は、今の時点で何を会社にもたらしてくれるのか」という点です。
そのため、「キャリアアップしたいから転職したい」という理由は、
採用側からすると
現時点では、まだこのポジションで求められるレベルに達していないのでは?
という印象につながりやすくなります。
ポテンシャル採用を積極的に行っている企業でない限り、
中途採用においては評価されにくい転職理由と言えます。
中途採用の企業は「養成所」ではない
採用側の基本的な考え方はシンプルです。
「会社に貢献してくれる人材に、高い評価と報酬を支払いたい」
転職によってキャリアアップしたい、収入を上げたいという本音自体は、まったく問題ありません。
ただし、それをそのまま転職理由として伝えてしまうと、
- 自分を成長させてほしい
- スキルを伸ばしてほしい
というメッセージとして受け取られてしまうことがあります。
これは新卒採用であれば成立しますが、
中途採用では「会社は学校や養成所ではない」と判断されてしまうリスクがあります。
転職の面接での自己紹介については、こちらの記事で解説しています。
転職面接の自己紹介|落ちない人が必ず話す3つのポイント
採用することで会社にどんなメリットがあるのかが重要
応募企業に入社することでキャリアアップできるかどうかは、
候補者にとってのメリットです。
しかし、採用する側が見ているのは、
「この人を採用することで、会社にどんなメリットがあるのか」
という一点です。
もし現時点で求めるレベルに達していないと判断されると、
- 成果が出るまでに時間がかかる
- トレーニングコストが発生する
といった「コスト」として見られる可能性もあります。
中途採用では、
自分が得たいものではなく、会社に提供できる価値
を言語化できるかどうかが、評価や年収に直結します。
未経験OK求人でも「キャリアアップ」だけでは弱い
中途採用でも、経験不問・未経験可の求人は存在します。
こうした求人では、ポテンシャルや意欲、コミュニケーション力を見てくれるため、
「キャリアアップしたい」という動機自体がNGになるわけではありません。
ただし、「キャリアアップしたいから」だけでは理由として弱いのも事実です。
未経験であっても、
- これまでの仕事で培ったスキル
- プライベートでの経験
- 応募職種と関連づけられる強み
をセットで伝えることで、転職理由として一気に説得力が増します
未経験職種に応募して内定を取る具体的な方法は、こちらの記事をご覧ください。
未経験から外資系に転職する方法|実体験ベースの成功ガイド
この考え方を踏まえた「転職理由の具体例」
ここまでの内容を踏まえて、実際に使える転職理由の例をいくつか紹介します。
例①(経験者向け)
現職では○○の業務を中心に担当し、△△の成果を出してきました。
今回応募したポジションでは、これまで培ってきた□□の経験を活かし、
より事業に直結する領域で成果を出せると考え、志望しました。
例②(業務範囲を広げたい場合)
現職では特定領域に特化してきましたが、
○○のプロジェクト経験を通じて、より広い視点で事業に関わりたいと考えるようになりました。
貴社のポジションでは、これまでの経験を活かしながら、即戦力として貢献できると考えています。
例③(未経験・ポテンシャル枠)
職種としては未経験ですが、現職で培った□□のスキルは、
応募職種においても十分に活かせると考えています。
特に△△の経験は、貴社の業務内容と親和性が高く、早期に成果を出せると考え志望しました。
※ いずれも「キャリアアップしたい」という言葉を使わず、
会社にとってのメリットに主語を置いているのがポイントです。
まとめ|転職理由は「自分が得たいこと」より「会社に提供できる価値」
「キャリアアップのため」という転職理由は、一見前向きで無難に見えます。
しかし中途採用の現場では、
- 即戦力であるか
- 会社にどんな価値をもたらすか
という視点が強く求められます。
そのため、転職理由では
自分が成長したい理由ではなく、なぜこの会社で自分が役立つのか
を軸に組み立てることが重要です。
そして、この会社にぜひ入社したいという思いや、会社や製品への関心・共感が伝わるかどうかも、相手に与える印象を左右します。
この視点を持てるだけで、面接での評価や年収交渉の結果は大きく変わってきます。
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