外資系企業といえば「英語力がないと無理」と思われがちですが、実際はどうなのでしょうか?外資での勤務経験をもとに、よくある3つの噂についてリアルな実態を解説します。これから外資を目指す方、転職に興味がある方に役立つ内容です。
外資と英語にまつわる3つのよくある噂
外資系=英語というイメージを持っている方も多いと思います。
私自身、外資で働く前と働いた後では、外資系企業での英語の“扱い方”に対する考えが変わりました。
今回は、外資と英語に関するよくある「3つの噂」が本当なのかを、実体験をもとに検証します。
噂1:英語を話せるだけで出世できる?
一度は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
実際に、英語が得意でない社員の間で「アイツは英語が上手いから本社に気に入られて昇進したんだろ?」というような話が出ることもあります。
結論から言えば、英語が話せるだけでは出世できません。
アメリカ企業をはじめとする外資系は、基本的に実力主義・成果主義です。
英語が得意であっても、仕事の実績が伴わなければ評価されることはありません。
ただし、役職が高いポジションに就くには、英語力が必要になります。
つまり、出世するには「実績 × 英語力」の両方が必要というわけです。
この噂が生まれる背景には、英語が得意な社員がチャンスをものにした際、英語が苦手な社員の“誤解”や“嫉妬”があるのかもしれません。
同じ成果を出している社員2人がいたとして、英語ができる人のほうがディレクターなどに昇進するのは当然です。
また、英語の資料・社内システムの理解、グローバルチームとの連携など、英語が得意な人が仕事を円滑に進めやすい場面は多く、そこにアドバンテージがあるのも事実です。
なお、「英語ができるだけで評価される」などという話題になるのは日本特有の傾向かもしれません。
海外では、英語はあくまで“できて当然のビジネススキル”とされることも多く、英語力があること自体が特別に評価されることはあまりありません。
外資系で出世するにはどのくらいの英語力が必要か?で詳しくまとめています。
出世と英語力の関係性に関しては
噂2:日本語の会話の中にやたらと英語を入れる?
これは…事実です。
特にアメリカ系の外資では、会話の中に英語が自然と混ざってきます。
たとえば、会議中の発言では以下のような会話になることがあります。
「今期のターゲット(Target)には今あるパイプライン(Pipeline)だけではアチーブ(Achieve)するのが難しそうです。次のクォーター(Quarter)はもっとプロアクティブ(Proactive)に動いて、パフォーマンス(Performance)をインプルーブ(Improve)して、しっかりとリザルト(Result)を出します。」
正直、文字にすると違和感がすごいですよね(笑)
でも、外資ではこれが“日常”です。
もちろん、社外やプライベートの場面でこういった話し方をすると、少し浮いてしまうこともあります。
会社の文化として受け入れる部分と、TPOに応じた切り替えは必要です。
噂3:外資では一日中英語を話している?
これは半分正解、半分間違いです。完全に職種・ポジションによります。
たとえば、日本市場の顧客を担当する営業職やバックオフィス職であれば、一日中英語を使わずに業務を終えることもあります。
一方で、チームに外国人がいる場合や、グローバルチームでプロジェクトを進めている場合は、業務の7~9割が英語というケースもあります。
さらに、マネジメント層やディレクター以上になると、海外本社やAPAC(アジア太平洋地域)との会議が頻繁に行われ、英語での電話会議(Conference Call)が日常的になります。
ですので、「英語を話す機会が多いかどうか」は、企業や職種、そして役職によって大きく異なるといえます。
外資系で働くなら英語は必須?をあわせて読んでください。
英語が得意でないけど外資に転職したいと悩んでいる方は英語力より大事なのは「仕事の実力」+「伝える力」
英語が必要なシーンがあるのは事実ですが、最も評価されるのは“仕事での結果”です。
そのうえで、英語は“成果を本社に正確に伝える”ための道具でもあります。
英語力がある人の方が評価されやすいのは事実ですが、「英語だけできればいい」という考え方は完全に間違いです。
外資でのキャリアを目指すなら、実力と英語力の両輪を意識していくのが成功への近道です。
まとめ
- 英語が話せるだけでは出世できないが、上を目指すなら必要
- 社内の日本語会話には英語が頻繁に混ざる
- 英語を使う頻度は職種や役職次第
- 英語はあくまで「成果を出すための道具」
外資系への転職を検討している方は、英語に対するイメージを正しく持って準備していきましょう!
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