面接のとき、本当は一番気になるのに聞きづらいのが「残業・休日・給与」の話。
「面接でそんなこと聞いたらマイナス評価されるかも…」と不安になる気持ち、よくわかります。
この記事では、外資系企業で長年採用に関わってきた経験から、実際にどこまで聞いていいのか?どう聞けばいいのか?を具体例とともに解説します。
面接を目前に控えている方、自分の働き方や条件に納得して転職を成功させたい方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
気になるけど面接で聞きにくい3つの質問
仕事内容や会社のことももちろん大切ですが、面接で本当は一番気になるのは「残業・休日・給与」の3つ。
きっと、そう感じている人は多いと思います。
世の中の面接マニュアルには「給与や残業の質問をするとやる気を疑われる」なんて書かれていることもありますが、実際はどうなのでしょうか?
今回は、外資系企業で長年採用を担当してきた立場から、面接でこれらの質問をどう扱うべきかをお伝えします。
会社によって方針に差はありますが、特に外資系企業の面接を控えている方には参考になるはずです。
1. 残業について
残業がどのくらい発生するかは、入社後の生活の質や余暇の確保、そして幸福度に直結する重要な要素です。
ただ、「残業はありますか?」といきなり聞くと、やる気がないと思われるのでは…と心配になる方も多いですよね。
外資系企業の場合、残業について面接で質問すること自体はまったく問題ありません。
ただし、“聞き方”が大事です。
面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれる場面が多いですが、最初に「残業は多いですか?」と聞くのは少し印象が悪くなる可能性があります。
まずは仕事内容や会社についての質問をした上で、その流れの中で「働き方」について自然に触れるのがスマートです。
例えば、次のような質問が良いでしょう:
- チームの皆さんの1日の仕事の流れを教えてください
- 業績も好調と伺っていますが、皆さん遅くまで働くこともあるのでしょうか?
- 繁忙期などは遅くまで残ることもありますか?
2. 休日・休暇について
こちらも聞きづらい項目の一つですね。
「休日出勤はあるのか?」「有給休暇は取れるのか?」など、ライフスタイルを大事にしたい人にとっては見逃せないポイントです。
外資系企業では、これも残業と同様に面接で質問してOKな内容です。
ただし、こちらもやはり面接の冒頭でいきなり聞くのではなく、後半に差し掛かってからが自然です。
質問の例としては、こんな感じです:
- 繁忙期などは、休日出勤も発生することがあるのでしょうか?
- 忙しい時期は、皆さん休日にも出勤されることが多いですか?
- 福利厚生について伺いたいのですが、有給休暇は積極的に活用されていますか?
3. 給与について
給与もまた、多くの人が気になるけれど聞きづらい項目です。
ですが、これも聞いて全く問題ありません。
特に外資系企業では、リクルーター(採用担当者)から初回面談の段階で「現年収と希望年収」を聞かれることがほとんどです。
もし聞かれなかった場合は、以下のように質問してみましょう:
「今回のポジションで想定されている年収レンジを教えていただけますか?」
また、人材紹介会社(エージェント)経由で応募している場合は、面接前に担当者に確認しておくのがベストです。
希望年収の伝え方
面接で希望年収を聞かれた場合は、しっかりと自分の考えを伝えることが大切です。
「御社の規程に従います」と控えめに答える人もいますが、外資では同じポジションでも給与レンジが広いため、下の方でオファーが出てしまう可能性があります。
希望年収は、現状よりアップを目指すのであればその旨をはっきり伝えてOKです。
ただし、極端すぎる希望は現実味がなく、マイナス評価になる可能性もあるので注意。
例:
現在の年収が300万円で、希望は1000万円 → 理由なしでは説得力がない
逆に、
前職では1000万円だったが、リストラにより年収が一時的に下がった。できれば戻したい
というように、背景をきちんと説明できれば全く問題ありません。
どのタイミングで質問すべきか?
この3つの質問、選考のどのタイミングで確認するのが良いのか?という点も気になりますよね。
- 給与: 初回面接でおおよそのレンジを確認して問題なし
- 残業・休日: ある程度選考が進んでから(最終面接あたり)に聞くのが自然
まずは仕事内容や会社のカルチャーが、自分の希望とマッチするかを見極めたうえで、最終面接あたりで具体的な働き方や待遇を確認するのが理想的な流れです。
まとめ:条件面の確認は「タイミング」と「聞き方」がカギ
どれだけ仕事内容に魅力があっても、私生活を犠牲にしないと成り立たない環境であれば、転職自体を見直すのも一つの選択肢です。
遠慮せずに聞くべきことは聞いて、納得した上で入社を決めることが、長く働く上で最も大切だと僕は思います。

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