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【実体験】転職で大失敗した話|後悔しないために知っておきたい教訓とは

転職に失敗して悩む男性のイラスト。スーツ姿の中年男性が椅子に座り頭を抱えており、「転職で大失敗した話」「後悔しないために知っておきたい教訓とは」という日本語のタイトル入り。転職ミスマッチ・後悔・キャリア選択の失敗談に関連するブログ記事のアイキャッチ画像。
目次

転職支援をしてきた私自身が、転職に失敗した話

私は長年、中途採用に関する仕事に携わってきました。転職の現場にも数多く立ち会い、今もこうして情報発信を続けていますが、そんな私自身にも「転職で失敗した経験」があります。

その時は、既に数回の転職経験があり、毎年のように給料も上がり、仕事の成果も出ていた好調な時期でした。加えて、自分自身も外資系企業の採用部門で中途採用に深く関わっていたため、転職については「十分理解しているつもり」だったのです。

特に不満がなかったのに「焦り」で転職を決断

当時、現職に大きな不満があったわけではありませんでしたが、常に同業他社の動向やマーケット情報にはアンテナを張っていました。

また、外資系IT企業という環境もあり、「どこどこの会社から誘いがあった」といった話はチーム内でも頻繁に交わされており、オープンポジションの情報なども日常的に共有されていました。

そんな中で、同僚たちが次々と同業他社に転職していく姿を見て、自分の中に「焦り」が生まれたんですね。

別に今の会社に不満があるわけじゃないけれど、転職してキャリアアップしなきゃ……そんな感情が強くなっていったのです。

エージェントとの出会いと、条件に惹かれて進んだ選考

そのタイミングで、LinkedIn経由でとあるエージェントから連絡があり、話を聞くことになりました。それまでもリクルーターやエージェントからの連絡には応じていましたが、その時は初めから気負いがありました。提示された企業名が魅力的だったのです。

ただ、同業とはいえその企業のビジネスを深く理解していたわけではなく、正直「名前だけ」に惹かれてしまったというのが実態です。

そして、紹介を受けた企業の選考に進み、面接も順調に通過。希望年収を最大限考慮してくれたオファーを受けて入社が決まりました。

「キャリアは順調だ。さらに上手くいく」と、確信めいた感覚すらあり、少し浮かれていたと思います。

有給消化中も「人生って素晴らしい」と、気分は高揚していました。

違和感を覚えたのは、入社してすぐのこと

入社後1週間はオリエンテーションや挨拶などで過ぎ、「転職して良かったな」と思っていました。

オフィスも綺麗でチームの雰囲気も悪くなく、これからの新しい仕事にワクワクしていました。

しかし、実務が始まってから、すぐに違和感が生まれました。

「これは自分が求めていた働き方なのだろうか?」

以前の会社は放任主義に近く、結果を出していれば自由度が高い働き方ができたのですが、新しい会社は業務プロセスが非常に細かく管理されていました。

ミーティングの進め方、進捗報告の頻度、管理のレベルが異なり、私にとっては非常にストレスの溜まる環境でした。

これは部門の問題ではなく、会社全体の方針。私が変えられるものではありません。

結局、3ヶ月経たずに退職することに

まさか、あれほど意気込んで転職したのに、たった数ヶ月で退職することになるなんて、当時は想像もしていませんでした。転職前の高揚感が、一気に冷めていくのを自分でもはっきり感じていました。

でも、それ以上に「このまま自分に合わない環境で何年も働き続ける方が問題だ」と思っていたのも事実で、決断したあとはどこかでスッキリした気持ちもありました。

今振り返れば、あの転職は完全に失敗だったと思います。

長年、採用の現場にいて多くの人の転職を見てきた自分が、肝心なことを何もわかっていなかったんだなと痛感しました。

正直、恥ずかしくて前職の同僚に会わせる顔がない…と、しばらく思っていたほどです。

転職で失敗した理由と反省点

今振り返ってみると、失敗の要因はいくつもありました。

1. 転職したい明確な理由がなかった

最も大きな要因は、「転職したい理由」が明確でなかったことです。

仕事内容なのか、年収なのか、労働環境なのか、何を重視するのか自分でもはっきりしていませんでした。

希望に近い年収条件ではありましたが、それが最優先事項というわけでもなかったのです。

結果として、転職の軸が曖昧なまま進めてしまったのが致命的でした。

2. 企業カルチャーと働き方を確認していなかった

評価制度など「結果に関する情報」ばかりに目が向いていて、肝心な「日々の業務の進め方」については確認していませんでした。

採用担当者にも聞けたはずですし、支援してくれたエージェントにも確認のチャンスはあったのに、それを怠りました。

同じ外資系IT企業だったので、なんとなく「似たような雰囲気だろう」と勝手に思い込んでしまっていたのも大きな誤りでした。

実際はまったく異なるカルチャーで、完全なミスマッチだったのです。

転職で失敗しないために

転職には「入社してみないと分からない側面」があるのも事実ですが、私のようなケースは、防げた失敗だったと強く感じています。

この経験をしてからは、転職に関わる立場として、「転職を希望する人がどうすれば後悔の少ない選択ができるか」を前よりずっと意識するようになりました。

うまくいかなかったからこそ、気づけたこともいくつかありました。

そして今あらためて思うのは、「転職の軸が曖昧なままでは、納得のいく選択はできない」ということ。

目的がハッキリしないまま環境を変えても、結局また迷うことになる。

条件や年収といった目に見える情報だけでなく、企業カルチャーや仕事の進め方など、日々の働き方そのものを想像できるかどうかが、転職の成否を分けると痛感しています。

同じように悩んでいる人がいたら、ぜひ焦らず、自分の「優先したいこと」を見極めてから動いてほしいなと思います。

これから転職を考えている誰かのヒントになれば嬉しいです。

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この記事を書いた人

FreeQuestで記事を書いている海です。
元外資系の採用担当の経験を活かし、転職、外資系キャリア、日本で働きたい外国の方向けに、実践的でわかりやすい情報を発信しています。

Hi, I’m Umi, a writer at FreeQuest.
Drawing on my experience as a former recruiter in the foreign corporate sector, I share practical advice on job hunting, careers at global companies, and how to navigate the Japanese job market. My goal is to make the process clearer and more approachable for international professionals looking to work in Japan.

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