転職活動をする中で気づくことの1つが、企業によって面接官の質が大きく違うということです。
学生時代の就職活動も含めて、面接官の態度が悪く嫌な思いをした経験がある人も多いのではないでしょうか。
転職活動や採用活動の現場では、面接官の態度に驚かされることがあります。
私自身も転職活動をしていた頃、横柄で不快な態度を取られた経験があります。
企業研究も重ねて、前日から緊張して臨んだ面接で面接官の態度が悪かったら、がっかりしますよね。
今回は「面接官の態度が悪い時は選考を辞退すべきか?」について、採用担当としての経験をもとにお話しします。
面接官の態度が悪いのは企業姿勢の表れ
結論から言うと、面接官の態度が悪い時は辞退した方がいいです。
なぜかというと、そんな態度の悪い面接官を大事な選考の場に送り込むということは、その企業自体が面接を重視していない、採用する人材を大切にしていない、ひいては社員を大切にしていない企業体質やカルチャーの表れであることが多いからです。
優秀な人材を採用したい、これから一緒に働く大事な仲間を迎え入れたいと考える企業であれば、候補者に対して失礼な態度を取り、不快な思いをさせることはありません。
態度が悪い面接官は、入社後に上司や同僚になる可能性が高い人物です。わずか数十分の面接で不快に感じる相手と、入社後に長く働きたいと思えるでしょうか。

採用市場は人手不足で売り手市場
日本では就職も転職も長らく人手不足の売り手市場が続いています。
どの企業の採用部門も優秀な人材の確保に頭を悩ませています。
面接は人材を確保するために最も重要な場であり、入社前に双方が直接接点を持てる数少ない機会です。
その場を大切にできない企業は、採用活動に苦労します。結果として優秀な人材が集まらず、採用できる人材の質が下がり、社内の環境は悪化し、ブラック企業化が進む可能性が高まります。
人員不足が常態化すれば、長時間労働や休日が取りにくいといった弊害も発生します。
キャンディデイトエクスペリエンスを重視する企業
面接を候補者との大切なコミュニケーションと考える企業は、キャンディデイトエクスペリエンス(候補者体験)を重視します。
これはカスタマーエクスペリエンス(顧客体験)の採用版で、応募から面接、内定に至るまでの一連の選考プロセスを通じて候補者に企業理解を深めてもらい、働く環境や社員に良い印象を持ってもらうことで、入社意欲を高め最終的には企業のファンになってもらうという考え方です。
残念ながら入社に至らなかった候補者にも良い印象を残すことで、商品やサービスの購入につながったり、転職先で取引先として選んでもらえる可能性まで視野に入れています。
態度が悪く不快な思いをさせる企業とは正反対の姿勢であり、複数社を受ける際の判断基準にもなります。
面接官トレーニングを実施する企業
キャンディデイトエクスペリエンスに関係しますが、採用を重視する企業では、初めて面接官を務める社員に対して人事部や外部の研修会社を通じて面接官トレーニングを行います。
そこで効果的な質問の仕方、質問してはいけない内容、評価の基準などを学びます。
その上で面接に臨むため、多少の不慣れはあっても候補者に不快な思いをさせるケースは少ないでしょう。
勘違いした上下関係意識を持つ面接官
失礼で偉そうな態度を取る面接官は、上下関係を大きく勘違いしている場合が多いです。
つまり「面接官が上で、候補者が下」という誤った考え方です。
実際には、企業は人材が必要だから採用活動を行い、候補者は仕事が必要だから就職・転職活動をしています。
双方にニーズがある関係であり、どちらが偉いというものではありません。
面接で上下関係を誤解し、横柄な態度を取る企業は、入社後の人間関係も同様になる可能性が高いです。
そうした関係性が嫌であれば、早めに選考を辞退するのが賢明です。
転職に後悔しない為に大切なポイントはこちらの記事を参考にしてください。
転職前に必読!後悔しないための重要ポイント3選
まとめ
面接官の態度が悪い企業は、組織風土や社員への姿勢に問題を抱えている可能性が高いです。
そんな企業に入社してしまえば、働き始めてから苦労するリスクも大きくなります。
「態度が悪い面接官に出会ったら辞退する」という判断は、転職活動を成功させる上で重要な選択肢の一つだと言えるでしょう。
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