「バックグラウンドチェックで落ちることはあるのだろうか?」
外資系企業への転職活動中に、このような不安を感じる人も少なくないと思います。
私自身、外資系企業の採用担当として多くの採用に関わってきましたが、面接をすべて通過したにも関わらず、バックグラウンドチェックや提出書類の確認で問題が発覚し、不採用となったケースを実際に見てきました。
外資系企業ではコンプライアンスを重視するため、採用プロセスの最終段階で学歴や職歴の確認、リファレンスチェックなどを実施することが一般的です。その結果、学歴・経歴の詐称や重大な申告漏れが発覚した場合、内定取り消しとなる可能性もあります。
この記事では、外資系企業におけるバックグラウンドチェックの仕組みや調査内容、どのようなケースで問題になるのかについて、採用担当としての経験をもとに詳しく解説します。
バックグラウンドチェックで落ちないために、一番大事なことは正確な応募書類の作成
外資系企業の一般的な選考プロセス(Hiring Process)は、
書類選考 → 面接複数回 → リファレンスチェック・バックグラウンドチェック → オファーという流れです。
面接を無事に通過し、オファーまであと一歩の段階で、バックグラウンドチェックで問題が発覚し、不採用となるケースがあります。
外資系企業では、採用後にリスクとなる可能性がある人材の流入を、採用の入り口で徹底的に防ぎます。
そのため、第三者機関を使い、申告された学歴や経歴に嘘がないか、犯罪歴の有無、自己破産歴などを調査します。

学歴・経歴詐称の4つのパターン
「何とかして憧れの企業に入社したい!」
でも募集要項で求められる経験や学歴に自分は達していないし、転職回数も多すぎて書類選考で落ちそう。
そんな時に「少し嘘を書いてしまおう」と魔が差したら最後、外資系企業には入社できないか、仮に運よく入社しても後で虚偽の経歴が発覚すれば懲戒解雇となります。
本当に入社したければ、学歴や経歴の詐称は絶対にしてはいけません。
採用担当として実際に見てきた中で、多い詐称のパターンが以下の4つです。
1. 経験社数・転職回数を少なく見せる
短期間で転職を繰り返したり、年齢の割に勤務先が多い候補者が、事実をそのまま履歴書や職務経歴書に記載すれば、書類選考を通過しないと考え、実際に働いた企業の数を少なく申告するケースです。
転職活動で書類選考の段階で落ちることが多い人や、転職エージェントから「転職回数が多すぎるため、採用を敬遠される」と指摘された場合に、
数社の経験を意図的に記載せず、1社あたりの在籍期間を長く見せて転職回数を少なく見せる手法です。
2. 退職日を偽る
これは、直近まで勤務していた企業を退職してから無職の期間が長い場合や、
以前の転職と転職の間に長期のブランクがある人が、退職日を偽り、あたかもブランクがないように見せるケースです。
一般的に、ブランクが長いほど転職が不利になると考える人が多いため、
この「退職日を偽る形の詐称」が最も多い印象です。
3. 派遣や契約社員として働いた経験を正社員として記載する
職歴にブランクはないものの、派遣社員として働いていた期間を、正社員として勤務していたと偽るケースです。
担当していた仕事内容を実際より大きく見せるために用いられる方法で、
「正社員が担う責任のある仕事を自分が担当していた」などと誇張して記載する場合が多く見られます。
4. 学歴を偽る
学歴詐称でよくあるのが、大学を中退した人が「卒業した」と偽るケースです。
また、卒業年度を実際と異なる形で記載することもあります。
例えば、大学卒業までに通常より長くかかった場合などです。
外資の選考で学歴・経歴詐称がバレル3つの仕組み
外資系企業への転職では、経歴詐称をした場合に高い確率で発覚します。
コンプライアンスを重視する外資では、入社後に問題を起こしそうな社員の流入を防ぐため、採用の段階でいくつかのフィルターを設けています。
経歴を詐称する人=会社に損害を与える可能性がある人とみなされるためです。
虚偽の記載が発覚する主な理由は、以下の3つです。
1.バックグラウンドチェックを実施する
そもそもバックグラウンドチェックとは何でしょうか?
日本語で「経歴調査」や「身元調査」と呼ばれるものです。
候補者から「個人情報を調べることへの同意」を得て、調査機関を通じて行います。
履歴書に記載された学歴や職歴が事実かを確認することが主な目的です。
•本当に学校に在籍していたか
•卒業年度に誤りがないか
•企業の在籍期間が正しいか
また、犯罪歴の有無や反社会的組織とのつながりも調査対象となることがあります。
経理などお金を扱うポジションでは、借金や自己破産歴があると採用不可となる場合もあります。
バックグラウンドチェックの結果、不採用になる場合でも、候補者に理由を伝えるかどうかは企業によって異なります。
ただし、個人情報保護の観点から、過去の在籍企業に問い合わせても「お答えできません」と対応されることが増えており、100%確実な方法ではありません。
2.リファレンスチェックを行う
多くの外資系企業が導入しているのがリファレンスチェックです。
通常、選考の最終段階で行われることが多いです。
リファレンスチェックとは、候補者の過去の上司や同僚、取引先など、候補者の働き方や性格をよく知る人物を2名ほど推薦者として紹介してもらう仕組みです。
人事がリファレンスに連絡を取り、
•一緒に働いた期間
•当時の役職
•関わっていた仕事内容
などを確認し、経歴書に記載された内容に相違がないかを確かめます。
採用に値する人材かどうかを判断する重要なプロセスです。
3.証明書の提出を義務づける
すべての面接が終わり、オファーレターを受諾した後の最後のフィルターが、証明書の提出です。
提出を求められる主な書類は以下の2つです。
•卒業証明書
•前職の在籍証明書または退職証明書(在籍期間の記載があるもの)入社間近の段階で、証明書の提出を渋る候補者もいます。
•「実は卒業していないので、卒業証明書が提出できない」
•「退職証明書に記載された在籍期間が履歴書と異なる」
といった理由で、経歴詐称が発覚することがあります。
履歴書・職務経歴書の作成には細心の注意を
完全に詐称を見抜くことは難しいですが、3つのフィルターを通すことで高確率で発覚します。
「経歴詐称さえしていなければ問題なく採用された」という候補者も少なくありません。
学歴を詐称した結果、本来なら学歴が採用の決定要素ではないにも関わらず、不採用になるケースもあります。
どんなに小さな詐称でも意図的であれば、採用は見送られるのが外資の特徴です。
うっかりミスにも注意
意図せず単純なミスで「入学・卒業・入社・退職の年月日」を誤記した場合でも、
企業側からすると「本当に単なるミスなのか」を判断するのは難しく、
リスクを避けるため不採用とするケースもあります。
応募書類を作成する際は、くれぐれも間違いがないように何度も見直しましょう。
面接を頑張ったのに最後の詰めで不採用になるのは非常にもったいないことです。
まとめ
外資系企業では、バックグラウンドチェックやリファレンスチェックを通じて、応募書類に記載された学歴や職歴が事実かどうかを確認することが一般的です。
そのため、学歴や経歴の詐称は高い確率で発覚し、不採用や内定取り消しにつながる可能性があります。
採用担当として多くの選考に関わってきましたが、実際にバックグラウンドチェックや証明書の提出段階で問題が発覚し、採用が見送られたケースも見てきました。
一方で、転職回数が多いことやブランク期間があること自体が問題なのではありません。問題となるのは、それらを隠すために事実と異なる内容を応募書類へ記載することです。
外資系企業への転職を成功させるためには、学歴・職歴・在籍期間などを正確に記載し、応募書類を提出する前に何度も確認することが重要です。
バックグラウンドチェックに関するよくある質問(FAQ)
バックグラウンドチェックで不採用になることはありますか?
はい。学歴や職歴の詐称、重大な申告漏れなどが発覚した場合は、不採用や内定取り消しとなる可能性があります。特に外資系企業ではコンプライアンスを重視するため、虚偽の申告は厳しく判断される傾向があります。
転職回数が多いとバックグラウンドチェックで問題になりますか?
いいえ。転職回数が多いこと自体は問題ではありません。ただし、転職回数を少なく見せるために勤務先を意図的に省略した場合は、経歴詐称と判断される可能性があります。
ブランク期間があると不採用になりますか?
ブランク期間があるだけで不採用になるわけではありません。しかし、ブランクを隠すために退職日や在籍期間を偽ると、バックグラウンドチェックや証明書の提出時に発覚する可能性があります。
前職へ在籍確認の連絡は行われますか?
企業や調査機関によって異なります。近年は個人情報保護の観点から、前職が詳細な情報を回答しないケースも増えています。ただし、在籍証明書や退職証明書の提出を求められることがあります。
学歴詐称や経歴詐称は必ず発覚しますか?
100%発覚するとは限りません。しかし、バックグラウンドチェック、リファレンスチェック、証明書提出という複数の確認プロセスがあるため、高い確率で発覚すると考えた方がよいでしょう。
うっかり間違えて応募書類を提出した場合はどうなりますか?
単純な入力ミスであっても、企業側は意図的な詐称との区別が難しい場合があります。誤りに気付いた時点で採用担当へ速やかに連絡し、正しい情報を伝えることをおすすめします。
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